用語集
アラン分散 | ジャイロ出力の積分値を積分時間で除した値をプロットしたもの。横軸をクラスター時間(平均を取る時間)、縦軸をアラン分散(σ)で示します。このグラフより、ランダムウォーク、バイアス安定性などを読み取ることができ、また、ジャイロが持つノイズ分を1枚のグラフで表すことができる。 |
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ウォームアップ | 機器に電源を入れて暖気運転すること。 |
角速度 | 単位時間に角度(回転速度、回転角度)が変化する割合。 |
加速度 | 単位時間に速度が変化する割合。重力も加速度のひとつ。 |
クロスカップリング | 検出軸に対する他軸入力による感度、他軸感度とも言う。方向精度をあらわすミスアライメントもそのひとつ。 |
GPS/INS慣性航法 | GPSと慣性装置(INS:Inertial Navigation System)を複合化し、高精度で安定した航法を行う技術。カルマンフィルタにより慣性センサの誤差推定を行うこととで精度向上をはかることができる。 |
スケールファクタ | センサ出力が入力によって変化する割合。感度と呼ぶ場合もある。(ただしIEC規格では、感度とスケールファクタは区別されている。) |
センサーフュージョン | 複数の異なるセンサからのデータを複合し、より計測信頼性を上げること。もしくは個々のセンサの欠点を相互に補完すること。 |
センサ補正 | 個々のセンサが持っている誤差を補正すること。 |
ダイナミックレンジ | そのセンサによって計測可能な、動きの最小から最大までの範囲。スケールファクタとは逆数の関係。 |
Dead Reckoning(自律航法) | トンネル内などでGPSが切れた場所においても、ジャイロセンサ、加速度センサなどの各種センサーからの情報を合わせて演算処理することによって、高精度で位置測位できる技術。 |
ドリフト | ドリフトとは、たとえば温度(温度上昇や温度低下)によって、バイアスが変動する大きさを示したものである。ほかに、電源変動や振動などの環境条件により変動する場合もある。ゆっくり変化し、ズレていく経時変化もある。 |
バイアス | 理想中心からのズレを示す。静止状態のときの出力と理想ゼロとの差。ゼロ点バイアス、オフセット、などと呼ぶ場合もある。角度に計算する際は、誤差(積分誤差など)の因子となる。 |
光ファイバジャイロ(FOG) | コイル状に、時計まわりと反時計まわりに光ファイバを巻き、双方に光を入力し、その出力を干渉させると、 光のドップラー効果により、動きに応じた波長の変化(赤方・青方偏移)が発生する。これを検出して出力するジャイロ。 |
MEMS | MEMSとは、Micro Electro Mechanical Systemsの略語で、半導体製造装置を用いて、ナノレベル・ミクロンレベルの微小機械機構を作りこむ技術を総じてMEMSと呼称します。 |
MEMSジャイロ | MEMS技術を駆使し、振動や回転などによる慣性力(コリオリ力)を利用し角速度を検出するセンサのこと。 |
ランダムウォーク | 出力のフラツキ度合い(ホワイトノイズ)を数値化したもの。そのセンサが持っているノイズと考えることができる。 |
レベリング演算 | 多摩川精機製MEMS-IMU(MEMSジャイロ、MEMS加速度計を用いた慣性計測装置)の慣性演算アルゴリズム。ジャイロと加速度を複合化することにより、低価格(低精度)のジャイロでも高精度に動的姿勢計測を可能としている。 参考資料:MEMS IMUの演算種類について |